書籍

皆川が読んだ本のご紹介です。お勧めできる書籍、そうでない書籍関わらず備忘的に紹介します。

何か本を読みたいけど、特段読みたい本がない方の参考になれば幸いです。

Amazonのオーディオブック Audible

お勧め度:★★★★★

30日間の無料体験期間付き。いつでも退会可。

Amazonのサービスで、元アナウンサー等プロのナレーターが朗読した12万以上の書籍をアプリで聴けるサービスです。

書籍は最新本を含めて多種多様なものがあるので、聴きたいと思える書籍が見つかるかと思います。

朗読スピードは、等倍スピードだけでなくスロー、倍速等選べるのは良いです。

また、書籍の好きなところから読むこともできますし、文字を追うこともできます。

さらに、オフライン再生ができるのは個人的にありがたかったです。


私は、通勤中に聴いていたのですが、集中力がないせいか、聴いてる途中で他のことを考え始めたりして朗読に集中できませんでした。

視覚や触覚(手)がフリーの状態で本を聴くという習慣がなかったのも集中できなかった原因かと思います。

そういったことから、私は無料期間中に退会しました。


一方で、これは新しい体験であることは間違いなく、ハマる人にはハマるサービスだと思います。

気になる人はぜひ無料体験をお勧めします。やって損はないと思います。

わが投資術 市場は誰に微笑むか

お勧め度:★★★★★

個人資産800億円超で長者番付1位となったことがある元サラリーマン投資家である清原達郎氏の著書。

素晴らしいトラックレコードを残した著者の投資術について、個人投資家向けにわかりやすく説明しており、すぐにでも実践したくなるようなものでした。

また、著者のこれまでの経歴や投資結果についても具体的に書かれており、非常に楽しく読むことができました。

投資に興味ある方にはぜひ読んでいただきたいと思える書籍です。

夢を見るとき脳は――睡眠と夢の謎に迫る科学

お勧め度:★★★★☆

夢が人に及ぼす働きについて、心理学、生物学、神経学等の観点から説明する本です。

明晰夢の話、寝る前に勉強すると記憶が定着するという話を聞いたことがある人は多いと思います。

こういった、夢に関するこれまでの科学的な研究でわかっていること、わかっていないことを網羅的に紹介しています。

結果、夢に関する研究はまだまだ途上だということがわかります。


一方で、内容が網羅的であり、読者が気になっている夢に関する疑問については、ほぼ解説がされています。

夢に対して興味ある方には非常に良い読み物です。

サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット 

お勧め度:★★★★☆

投資の本です。

テクニカルなものではなく、複利を利用して長期投資することが一番であることを一貫して説明しています。

投資に関わる人の心理について、これまで富を築いてきた著名人の例を出しながら説明しており、スラスラ読み進められます。

結論は主に以下のように要約されます。

・人の投資判断は、「いつ、どこで生まれたか」に影響される

・ウォーレン・バフェットの純資産の95%以上は、65歳以降に得たもの

・テールイベントを狙え

テールイベントという投資の成否を決めるのは「全体の1%以下」の行動という説明のついては興味深かったです。

本書を読むことで得られることは、冒頭の記載のとおり長期投資(テールイベントを活用したインデックス)をすることぐらいですが、余り頭を使わずに、投資について勉強できるためお勧めします。

投資について勉強中の方すべてにお勧めしたいです。

イノベーションの競争戦略: 優れたイノベーターは0→1か? 横取りか? 

お勧め度:★★★★☆

ボストンコンサルティンググループ出身の内田和成氏の書籍。

兎に角文章が読みやすく、すらすら読めました。

内容としては、イノベーションとイノベーターを定義付けしたうえで、イノベーションを起こすためのフレームワークの紹介、フレームワークに沿って、メルカリ、アマゾン、Google等のイノベーションの成功例、逆の失敗例などをわかりやすく紹介しています。

そのうえで、なぜ日本ではイノベーションが生まれにくいのか、生まれやすくするにはどうすれば良いのかを説明しています。


イノベーションを横取りする企業、取り逃す企業、連続して起こす企業、どこが違うのか?

世の中に存在しなかった画期的な発明やサービスを生み出すことは、企業におけるイノベーションの必要条件ではない。それよりも新しい製品サービスを消費者や企業の日々の活動や行動の中に浸透させることこそがイノベーションの本質。


マーケティング、形成戦略の書籍として容易に読めて、現在自分が取り組んでいるPJTに対しても当てはめて考えることができますので、頭をほぐすのによいかと思います。

シリコンバレーのVC=ベンチャーキャピタリストは何を見ているのか 

お勧め度:★★★☆☆

元三菱UFJ銀行、Googleを経てベンチャーキャピタリスト、ハーバード大学客員教員である山本康正氏の書籍。

日本の置かれている現状についてVCの観点から説明されています。

なぜ日本では最新のテクノロジーの事情が把握できないのか、どのように目線が異なるのか、どうするべきなのかについて示唆されており現状に危機感を覚えることができました。

現状に甘んずることなく日々学び続ける必要性、戦略を立てる上での考え方を知ることができ大変ためになりました。

また、読みやすかったです。

図解 よくわかるこれからのデジタルマーケティング 

お勧め度:★★★☆☆

デジタル×マーケティングに関して基本的なトレンド・戦略などについて網羅的に説明。

一つの事柄について、図解を使って二ページで説明しているためわかりやすい。

そのため、内容の薄さは否めない。

初めて、デジタル×マーケティングについて勉強を始める人にお勧めできます。

僕がアップルで学んだこと 環境を整えれば人が変わる、組織が変わる 

お勧め度:★★★☆☆

元アップルで管理職まで上り詰めた松井博氏のアップルで学んだマネジメント論となります。

松井氏の実体験に基づいたアップルでの業務/職場環境について知ることのできる貴重なモノです。

また、アップルでの実体験を通じて松井氏が学んだマネジメント術については、汎用性が高く、また実践的です。


個人的に、マネジメント方法についてはなんともいえないものを感じましたが、アップルという組織について知ることができて大変よかったです。

単純にアップルの職場に興味ある人にお勧めです。

新消費 デジタルが実現する新時代の価値創造

お勧め度:★★☆☆☆

藤井直毅氏、電通マクギャリーボウエン・チャイナの著書。

DX先進国と言われる中国を主な事例にして、現在のマーケティングについて解説。

米国や日本についても少しは紹介する旨が最初に書いてあったが、ほぼほぼ中国の話。

特に最初の方は中国の各企業の紹介となっているが、ここが一番読むのがきつかった。

似たような業務内容の会社を多数紹介されてもなかなか頭に入ってこない。

一方で、様々なデジタルに関連したマーケティング手法等を紹介しており、参考になった。


ただし、ただただ中国の会社・マーケティングについての紹介をひたすらしており、著者の自己満にも感じた。

もうちょっとボリュームを少なくした方が良いのかなと思う。

網羅的・詳細に知りたい方向けには良いと思う。辞書みたいに使えぐらいのボリューム。

アマゾン銀行が誕生する日 2025年の次世代金融シナリオ

お勧め度:★★☆☆☆

三菱東京UFJ銀行、バンカメ等金融機関出身の田中道昭氏の書籍

書籍の半分近くが中国のアリババ、テンセントの業務紹介であり、途中、何を目指して書いている書籍なのかわからなくなった。

また、全体的に金融プレイヤーの業務紹介がメインであり、タイトルとの乖離を感じた。

世界一のデジタルバンクとしてDBS銀行を紹介しているが、なぜDBS銀行が日本のメガバンクより優れているのか納得感がいまいち得られなかった。

一方でメガバンクの戦略や将来の方向性については危機感を感じることができた。

ドルへの挑戦: Gゼロ時代の通貨興亡 

お勧め度:★★☆☆☆

ジャーナリスト岡部氏の著書。

戦後のドルをはじめとする国際通貨の歴史を国際政治の観点から掘り下げています。

岡部氏のジャーナリストとして各政治家や経済学者へのインタビュー等を通じて得た経験をもとに書いています。

ドルが基軸通貨になるまで、ドル一強時代が終わるまで、そして覇者なき通過時代の3区分で構成されています。

政治の観点が強いため、経済の観点から国際通貨を勉強されたい方にはあまり直接的ではないかと思います。

金融サービスの未来 

お勧め度:★☆☆☆☆

新卒で日本開発銀行(現、日本政策投資銀行)入行で、現在、東海大学教養学部教授である新保恵志氏の書籍です。

これまでの金融サービス、現在の、そして未来のあるべき金融サービスについて実際の事例を出しながら話を進めています。


銀行が販売する保険商品の問題点、2015年前後のスルガ銀行のカボチャ馬車事件、仮想通貨・フィンテックの登場による金融サービスの変化等、金融の歴史・業務を簡潔に知るうえで非常に有益でした。

また、銀行とはどうあるべき論を軸に将来の金融サービスを論じており、元銀行マンとしての著者の思いが読み取れます。

金融サービスの歴史や将来像について知りたい方にお勧めします。


上記が一般的な感想です。

個人的にはタイトルの割に目新しいことがなく、また著者の思いがかなり偏っていること、そして文章がカチカチで私には読みづらく「あー銀行員の人が書いたって感じの文章」という感想を持ちました。

DX失敗学 なぜ成果を生まないのか

お勧め度:★☆☆☆☆

DXの失敗事例を取り上げながら、なぜ失敗したのか、失敗しないようするにはどうすれば良いのかという教訓を得るための書籍。

なお、「DX失敗学」というタイトルだが、中身のほとんどは一般的な開発PJTの失敗事例です。

DXだと思って読むとちょっとがっかりします。

しかし、実際のDXの事例も取り上げているため、楽しく読むことができるのは良かったです。

ただ、その分析結果は一部実情を知っていた自分からすると的外れ感が否めなかったです。

おそらく、ネットや記事等の公開情報を鵜呑みにしてしまったのかなと思います。


PJT失敗の分析は、筆者が独自に考えた「ITプロジェクト版失敗原因マンダラ図」なるものを利用して分析をしていますが、単にこれを紹介したいだけのようにも思えるほど、内容のほとんどがこれの使い方に終始しています。

該当部分はほぼ読み飛ばしでOKだと思います。


中身はページ数の割に薄いため、すぐ読み終えることができます。

そのため、サクッとDXの事例について知りたい方にお勧めです。

また、IT開発PJTに携わっている人には親近感が沸き、読みやすいと思います。

一番役立つ! ロジカルシンキング 

お勧め度:★☆☆☆☆

東京銀行退職後、個人のコンサル会社を設立した小宮 一慶氏のロジカルシンキングについて解説した書籍となります。

単なる机上のロジカルシンキングではなく、ロジカルシンキングを利用して、実際に上司等を説得することまでを見据えたモノです。

ロジカルシンキングについては一番簡単な部分を紹介しつつ、実際にこれを使ってロジックを考え、それをどうプレゼンすれば相手の納得を得られるかの一連の流れを説明しています。

特に上司向けに、どのような説明が効果的かに重きを置いています。(クライアント向けではなく、あくまでも上司向けです)


ロジカルシンキングについてガッツリ勉強したいという方には向いていませんが、とりあえずロジカルシンキングの触りを知りたいという、ロジカルシンキングの導入として良い書籍です。(内容が浅く簡単に読めるため丁度良いです)

また、日系大企業等で対上司に気に入られるための泥臭い方法論について確り書かれているため、コンサル志望者というより、20代の日系大企業で働かれている方にお勧めの書籍です。

コンサル志望者の方は読まなくていいと思います。